ルカ3，39−52 家出の話 十二歳になったイエスは両親と一緒にエルサレムに行ったとき、親に黙って別行動をとった。「ルカ福音書」に次のような話がある。「母は驚いて言った。〈どうしてこんなことをしてくれたのです。お父さんも私もどんなに心配したことか…

Concebir vida y alumbrar nueva criatura.身ごもって生む。お言葉どうりこの身に。（Lc 1,29-38 ）.天使ガブリエルは「創造する神のみ言葉」を代表する象徴です。そのみ言葉は告げ知らせる出来事を創造するものです。「マリアよ、あなたの胎内で神の創造が…

¡Que rompa a llover!¡Que se abran los cielos y una inundación de Espíritu derrita la montaña de la religión institucionalizada!(cf. Is 63,19 y Mc1,10)天の大雨が降って既成宗教の固まった山が崩れるように。当時の宗教者によって殺されるイエスの…

『あなたがたに言うことは、すべての人に言うのだ。目をさましていなさい』。マルコ13、37。 この章のはじめに（13，4において）弟子たちは「わたしたちに言ってください。そのことは、いつ起こるのですか。ことがすべて終わるときのしるしは何ですか」と言…

いますぐ原発の廃止を 〜福島第1原発事故という悲劇的な災害を前にして〜日本に住むすべての皆様へ東日本大震災によって引き起こされた福島第1原発の事故により、海や大地が放射能に汚染され、多くの人々の生活が奪われてしまいました。現在でも、福島第１原…

DESCUBRE TU DIVINIDAD 自己―内―光 Mt 25, 14-30 年間33主日 マタイ25、29 「持たない人は、その持たないと思われるところまでも奪われる」 １．経済中心の視点から読めばこまる。現在の金銭危機で損している人々こそますます損するようになるからである。 …

Sé tú misma 分けてあげられないものMt25,9 年間第32主日 マタイ25，1−13の例えでは「油を分けてください」と頼んだ者に、「分けて上げるほどはありません」（9節）と答えられているが、別な翻訳（意訳）のしかたをやってみよ。 『あなた方が必要としている…

10月23日。世界宣教の日。DOMUND.伝道とは道を伝えるという意味です。しかし、伝道者（宣教師）のつもりでいる者は、あくまでも求道者であるといわなければなららないのです。私たちはみな、求道者で、探求者です。 種蒔き人は種を蒔きに出かけたのですが、…

Dejarse querer 愛された実感「律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか」と法律の専門家から訪ねられてイエスは答えた(Mt 22 ,34-40 )。『心をつくして神を愛し、隣人を自分のように愛しなさい』と。 しかし、愛することは「掟」だとは言えない。 イエスの…

Gratis no se entiende.無償性の論理は通じない。マタイ福音書20，1−16の喩え話において人間的な正義感の尺度をはるかに越える神の慈しみが称えられる。 それは、物事を測定できる次元で捉える人間の理性では理解されない神の慈悲の無償性（gratuity）であり…

Quien ama, ya ha cumplido todo 慈悲こそ法を全うする。慈悲の愛（ギリシャ語でアガペ、英語でbenevolent love, ラテンゴでamor benevolentiae、日本語で情け深さ）を実行すれば、法のすべてを全うしたことになる (ローマ書13，8−10、年間23主日)。教会では…

Culto auténtico 生活こそ本物の礼拝 （Rom 12,1）日曜日のミサが終わってから参加者に聞いてみると良い。「皆さん、今日の第二の聖書朗読は何についてでしたか」。「実はよく聞こえなかった」とか「私はうたたねして気がつかなかった」と答える方がいるかも…

Atar, desatar: enlazar, desenredar (Mt 13, 19)「天の国の鍵」というのは刑務所に人を閉じ込める鍵ではなく、閉じ込められた者を放し、壊れた「つながり」を結びなおすことの象徴です。 繋ぐことと,解放すこと。この二つの使命は,、ペトロ・弟子たち・私た…

16 と17 主日 Mt 13、1−9 Mt 13 , 24-30マタイ13、1・9．「良い畑になろう」、「良い実を結ぼう」という道徳的な読み方ではたりない。信仰上の読み方では「種」の意味が深い。わたしたちの心に命の種が蒔かれている。聖書では「神の霊の息吹」。仏教では「仏…

¿Riego salado o lluvia de vida? 雨の潤いイザヤの言葉は命を歌っています。「雨が降って大地を潤し、芽を出させ、種蒔く人には種を、食べる人には糧を与える」（イザヤ55、10 15主日、第１朗読）。人類はさいきん森と林を伐採し、緑をなくして地球を荒地に…

No agobiéis 重荷をおわせるな「私のくびきは負いやすく、私の荷は軽い」とイエスは言います（マタイ11、30）。他のところで、宗教指導者たちに向かってこう言います「自分で背負えない重荷を人の背中に載せるな」 （マタイ 23,4 参照）。 イエスが説いた教…

麦と葡萄からパンと葡萄酒へ ６月２６日：真の命、地上の麦から天のパンを。 祭壇の上に備えられる捧げ物は単なる麦と葡萄ではなく、パンと葡萄酒である。 麦と葡萄がパンと葡萄酒になるまでは長い道のり、長い生産の過程がある。 収穫、運搬、作業、労働、…

Sin trinidad divina, fe trinitaria「父と子と聖霊」は多神教ではないカトリック教会の祈りのはじめに、十字架を切るしるしをしながら、「父と子と聖霊のみ名によって、アーメン」と唱えます。そして祈りの終りに、「栄光は父と子と聖霊に。初めのように今…

聖霊は「神の気」である 「父と子と聖霊」と言うが、その逆の順序がよい。聖霊によってイエスを通して命の源である神へ至るのである。 使徒たちもそうであった。ではイエスは言う。「聖霊は弟子たちに、イエスが誰であるかを示し、天の父のことを現してくだ…

Y Jesus baja a los suelos 「昇天より降臨を」（Hechos 1，11） スペイン語： María echaba de menos a Jesús, casi un mes ausente del cielo. Encargó a los ángeles la búsqueda. Voló raudo Gabriel a Roma, pero Jesus no estaba alli. Voló raudo Raf…

どうして絶望しないのか。Sin desesperar (1Pe 3,15) 「どうしてあなたは絶望しないのか。絶望させてしまう理由が多いのに…どうしてあなたは自殺なんかしたり絶望したりすることがないのか」と聞かれた場合、なんと答えるだろうか。復活節第６主日に典礼で朗…

復活後題第5主日 (Jn14,1-12) 最後の晩餐で、「わたしの父の家には住処が多い。。。あなた達のために場所を準備しにいく」とイエスはおっしゃいます。 その場所はどこでしょうか。その場所は部屋ではなく、家でもなく、父なる神ご自身です。父なる神こそイエ…

憂鬱から喜悦へ ルカ24,32 復活後第三主日 エマオの道で気持ちが晴れ晴れしない二人の人が議論をしながら歩いていく。落胆とあきらめの道。さわやかな春の朝なのに、暗い顔。そばに歩いているのはイエスだが、彼らにはわからない。 現代の教会の現状を振り返…

5月1日復活後２主日 Jn 20,23「誰の過ちであれ、あなたがたが赦すなら、彼らは（それらの過ちが）ゆるされている。誰の過ちであれ、あなたがたが留め置くなら、留め置かれたままである」（小林稔訳）。 この言葉について二つの誤解が生じやすい。１）罪を許…

Contra nucleares: Irradiar Resurrección 復活際には原発反対 われわれを生きる命に生かされてすべての命を守りたいです。人間の傲慢によって地球の命と人類の命が脅かされています。教会は、地球の命と人の命を守り、原発反対運動を訴えます。この復活の主…

SMS BIBLICA JN 20, 17 ヨハネ20、17でマリアは、イエスにすがりつくが、「止めないでください」言われている。 活したイエスに出会うためには、死ぬ前のイエスとの関係にもどるのではなく、空間的・時間的な別れを通して、イエスとの新しい関係に入っていか…

SMS BIBLICA Jn 11 ラザロは生き返らなかった。ラザロの生き返りの話は史実の記録ではなく、象徴的な物語を通して信仰を表すものであり、「史実の記録」や「事実の情報」よりも「信仰の現実」に触れさせる話である。イエスは奇跡的にラザロを蘇らせたのでは…

SMS BIBLICA Jn 9,39 生まれつきの盲人の話では、イエスはまず、病気についての当時の人々の考え方を変える。弟子たちはイエスに尋ねた。「この入が生まれつきの盲人なのは、だれか罪を犯したからですか。本入ですか。それともその両親ですか」と。 病気を罪…

SMS BIBLICA Jn 4,24 新しい礼拝の仕方 （ヨハネ4、24）。 石の神殿においてではなく、霊とまことをもって父を礼拝する新しい兄弟の共同体。これこそ、「霊とまことをもって礼拝する」（4・24）という言葉の意味です。 この言葉はときどき誤解を招きます。つ…

SMS BIBLICA Mc 17,1-9 (Second Sunday. Lent)山から下りて行かなければならない。変容したイエスの顔を仰いだ弟子たち。その場に残りたい弟子たちですが、この世にイエスの顔がうつるように、この世の変容のために光をもたらしに、山から降りて行かなければ…