2017-01-01から1年間の記事一覧

教皇フランシスコ『愛の喜び』Amoris laetitia,4章結婚と家族内の愛.116-119

希望116.すべてを希望する(panta elpizei、,パンタ・エルピゼイ)とは未来に対して絶望しないことです。相手にはいつも変わる可能性があると知っている者はあくまでも相手が成熟し、おもいがけないうつくしさが芽生え、隠れていたよい種が成長するのを希望…

教皇フランシスコ『愛の喜び』Amoris laetitia,4章結婚と家族内の愛.114-115

信頼114.すべてを信じる、panta pisteuei パンタ ピステウエイというのはすべてにおいて信頼するということです。ただ単に相手はうそをついていないかと疑わないだけのことではなく、もっと基本的な信頼のことです。基本的な信頼は神が相手のこころの中につ…

教皇フランシスコ『愛の喜び』Amoris laetitia,4章結婚と家族内の愛.109-113

喜ぶ人とともに喜ぶ109.<愛は不正を喜ばない>と訳されているoú hairei epí ta adikía, (ウ・ハイレイ・エピ・タ・アディキア)はこころの内部に隠れている悪さの根を指しています。それは毒とも呼べる恨みであり、悪事や不正の被害者になっている人の痛…

教皇フランシスコ『愛の喜び』Amoris laetitia,4章結婚と家族内の愛.103-108

心の内部に暴力をなくそう103.(愛は怒らず〉と訳されているparoxinétai (パロシネタイ)というのは心の中で抱かれる憤慨を抑えることを指しています。言葉や表情などで表現するのを抑えても、心の中で強い反感を感じているからわたしたちは相手に対して警…

教皇フランシスコ『愛の喜び』Amoris laetitia,4章結婚と家族内の愛.99-102

愛され易い者、親切な者 99. 愛することは愛されやすい者になることでもあると言えます。「愛は礼を失わないし」〔または「親しき仲にも礼儀あり」と訳されうる)asjemonéi という言葉に留意したい。愛する者はずけずけと干渉しない、失礼なことをしない、硬…

教皇フランシスコ『愛の喜び』Amoris laetitia,4章結婚と家族内の愛.97-98

自慢せず、高ぶらず97. 自慢する者は他の人より自分が誇ることができ、高ぶって人が圧倒されるようにします。愛する者はあまり自分について語らないし、相手を中心にして自分を中心にしないのです。なお、愛は高ぶらず というと、愛は傲慢でないということで…

教皇フランシスコ『愛の喜び』Amoris laetitia第4章 結婚生活における愛(つづく)nn. 93-96

人によいことをし、お役に立つように気が利く態度 93. 人に良いことをするすなわち jrestéuetai という言葉遣いはこの箇所にかぎってめずらしいです。Jrestósという形容詞から従来する動詞です。jrestós とは善良な人を指すのですが、良い行いをもって自分の…

教皇フランシスコ著『愛の喜び』 第4章結婚生活における愛(つづく)nn. 91-92 

忍耐が伴う寛容91. まず一番はじめに13、3節で注目される基調の言葉は「善良な寛容または忍耐」と訳されるギリシャ語のmakro-thymía すなわち「こころの広さ、腹の太さ」という語です。「すべてを耐え忍ぶ」ことだと訳せば、十分にその意味が伝わらないでし…

教皇フランシスコ著『愛の喜び』Amoris laetitia(意訳・要約)89−90番

教皇フランシスコ著、使徒的勧告『愛の喜び』 第4章 結婚生活における愛89. 結婚と家族〔における慈愛〕という福音を語るためには、ここまで〔本文書の第1.2.3章で〕述べたことだけでは、ものたりないでしょう。ここまで聖書に基づいた考察(第1章)、…