教皇フランシスコ『らうだーとシ、主に賛美、Laudato si’』(つづく

共通善の原則

156. 総合的な生態学を考えるとき共通善の理念が欠かせません。共通善の原理は社会倫理を統一させる中心的な役割をはたします。共通善は、「集団と個々の成員とが、より豊かに、より容易に自己完成を達成できるような社会生活を達成できるような社会生活の諸条件の相対」です(『現代世界憲章26番』)です。

157. 共通善の原理の基礎をなすのは人間の尊敬です。人間は基本的で奪うことのできない権利をもっています。さらに共通善の原理は社会全体の福祉を求めると同じにsubsidiarityの原理にしたがって社会の種々の中間集団の開発をも求めます。その中間のグループのなかで特に家族が注目されます。家族は社会の基本的な単位だからです。なお、共通善は社会平和を求めます。社会の安定と安全のためには配分的正義を大切にしなければなりません。その正義が侵害されると、ますます暴力が発生します。社会全体、特に国家は今共通を保護し促進させなければなりません。

158. 世界的な社会の現在の条件では、不正が多いし、排除され、使い捨てられる数多くの人々が基本的人権を奪われています。共通善の原理は、論理上、そして、必然的に、すぐに団結・連帯性への呼びかけと我々の兄弟と姉妹で最も貧しいもののための優先オプションになります。このオプションは地上の財がすべての人のためになるべきだという原則を徹底的に実現させます。しかし、『福音の喜び』で述べたように、貧しい人の尊厳を信仰者の確信に基づいて見たいです。現在の社会条件をみるとわかるように、貧しい人のことを優先することは共通善効果的なの実現のための根本的な倫理上の要請です。