『福音の悦び』 教皇フランシスコの所信表明 EVANGELII GAUDIUM

『福音の悦び』

教皇フランシスコの所信表明における七つの主張

教皇フランシスコは、教会の基本的な姿勢と福音宣教への方向付けを[Evangelii Gaudium (EG省略) 17−18]以下のように提示している。

1) 福音の悦びをもって福音宣教に「出向いて行く」(en salida)教会の改革(EG 1-49、『福音の悦び』の序文と1章を参照)。

2) 司牧と宣教活動に携わる信徒が直面する危機・試練・誘惑・挑戦に対する「福音にもとづいた識別・霊動弁別」(discernimiento evangélico)(EG 2章50-109を参照)。
 
3) 福音の告知を担う「信徒の民」(pueblo fiel)。福音宣教する教会全体。神に向かって歩む教会は福音の悦びが伝わり、福音が社会に根をおろし、福音が社会に変革せせるようにつとめる。(EG 3章110-134、を参照)。

4) 福音を語る説教(homilía)。典礼の場での福音の告知は神と民との対話。「神の声」と「民の声」に聴く教会づくり(EG 3章135-175を参照)。

5) 福音の社会的次元。福音宣教と社会の福音化。福音宣教と人間解放が切り離せない。信仰への奉仕と正義の促進が切り離せない。貧しい人々、排除される者(pobres, excluidos)を大切にする福音宣教(EG 4章176-216を参照)、

6) 共通善の促進と社会的な対話による平和の建設(4章217-258を参照)、

7) 福音宣教の原動力。福音化の霊的な動機づけ。イエスから使わされて福音宣教の使命をうけた信徒の民が復活したイエスとの出会いと聖霊の力に支えられて「慈しみの津波」を引き起こしながら歩み続ける。観想(espíritu contemplativo)から湧き出る人間促進への活動(humanizar) 、神秘性から裏付けられた福音宣教(EG 5章259-288を参照)。復活の活力(fuerza de resurrección).