教皇フランシスコ回勅『ラウダート・シ、主に賛美』(続く、27,28、32,33、41,42)

ラウダト・シ  つづく  

水の問題

27. 現在の状況の他の指標は、天然資源の枯渇に関係があります。先進諸国社会の裕福な階層における消費の現在のレベルを保ち続けることが不可能です。

そこで、浪費し、ものを使い捨てる習慣は先例のないレベルに達しました。地球の開発は許容できる限度をすでに上回ったのに、私たちはまだ貧困の問題を解決していないのです。

28. 人の生命のためにも、地球と水生の生態系をサポートするためにも、塩気がない飲料水は不可欠なものです。水の資源は、医療施設や農業と工業のために必要です。今まで給水はわりあいと安定していましたが、現在多くの場所では、需要は持続可能な供給を上回ります。その結果、長期に渡るだけではなく、近い将来に有害が予測されます。水の重要な供給に依存している大都会は不足の期間を経験し、危機の時期においても、その配給はかならずしも厚生に管理されるわけではありません。

水貧困は、特にアフリカにおいて影響を及ぼします。人口の大多数が安全な飲料水への接近をしないか、干ばつのため農業生産が妨げられます。他の人が不足に耐える一方、数カ国には水が豊富な地域があります。

生物多様性の損失
32.生産や経済や商業における目先の利益しか考えないやりかたのため地球の資源は略奪されています。森と森林地帯の損失には、食物のためにだけでなく病気の治療と他の用途のためにも、重要な資源を含む種の損失を伴います。多様な種は、人間のニーズを満たし、環境問題を制御するためにも決定的な資源でありうる遺伝子を含みます。

33. しかし、さまざまな種を単に利用されうる「資源」としてみなすだけではなく、諸種はがそれじたいの価値をそれぞれ持つという事実を見落してはいけません。私たちは、何千もの植物・動物の消失に、各年遭遇します。それらが永遠に失われたので、後の世代はその存在をみないでしょう。

大多数は、人間の活動に関連した理由のために絶滅します。私たちの責任で、何千もの種は、もはやその存在によって神に栄光も与えることも、私たちにそのメッセージを伝えることもできなくなります。私たちにはそんなことをしてしまう権利はないのです。

41. 熱帯や準熱帯海では、陸地の大きな森に相当する珊瑚礁があります。その生体系においては魚、カニ、軟体動物、スポンジと藻を含み、およそ100万の種があります。世界の珊瑚礁の多くは、すでに不毛になってしまったか、そうなっていく過程の途中です。「いったい、だれが海の底の不思議な世界を色と生命を失った水中の墓地に変えてしまったのでしょうか?」。

この現象の原因は、森林の幻滅のため海の流される公害や、産業からの排水やシアン化物とダイナマイトを使う釣りの方法などです。さらに、海における温暖化もまた状況をより深刻にしてしまいます。自然に手を加える人間の行為は予測できない害を与える結果をもたらします。特定の搾取の形態は海の温度まで地球に傷をあたえます。自然へのあらゆる干渉にはすぐに明白でない結果が起こり得るのです…

42. よりよく研究し、完全に生態系の機能を理解し、環境のどんな重要な修正とでも関連した異なる変数を十分に分析する必要があります。

すべての生きものがつながっているので、各々は愛と尊敬で大事にされなければなりません。生きている生きものとしての私たち全員はお互いに依存しています。各々の地域は、この地球家族の世話に対して責任があります…